2020/10/03 11:00


後藤漆藝の商品をご覧いただきありがとうございます。

ご参考までに、お椀の特徴とお手入れについて少しお伝えさせていただきます。

 

天然木と天然漆で作製しています。

木地のお椀は軽く、熱い料理をよそっても器自体は熱くなりません。とても手に馴染みやすい素材です。

また手に取った時に椀を支える指が優しく添うように、高台の形をなめらかにしました。


仕上げは『蒔き塗り』という手法でしています。

蒔き塗りとは漆を塗って半乾きの状態で粉末(弁柄、麻炭、錫など)を蒔きつけて固める手法です。

粉末が表面に細かい凹凸のテクスチャーを作り出し、マットな質感に仕上がります。
蒔き塗りにすることで強度が増してキズがつきにくくなり、気軽に日常づかいがしやすくなっております。

ツヤを抑えた控えめな佇まいは、和食器はもちろん洋食器とのテーブルコーディネートにも意外にすんなり馴染みます。

 

飯椀・汁椀の区別がないので、豚汁などたっぷり汁物を食べたい時には大椀に汁物を、炊き込みご飯や丼物の時は大椀にご飯を、とサイズ違いをいくつかお持ちいただくと柔軟に使い分けができます。

普段の気取らないごはんの時にも少し特別な気分のお食事の時にも、様々な場面に寄り添える器となれば幸いです。

 

【お手入れについて】

漆器と聞くとお手入れが大変なイメージがありますが、実際は特別に難しいことはございません。

食器用洗剤で優しく洗った後すぐに乾いた布巾でしっかりと拭くことが基本です。

洗うことが漆器に適度な湿度を保つことにもなりますので、ぜひ日常的にご使用ください。

 

注意点として、この二点にお気をつけ頂ければと思います。

・長時間の浸けおき、水分が残ったまま放置しない。(漆が剥がれたり、変色したりしてしまう可能性があります)

・食器乾燥機や電子レンジは使用しない。(乾燥による劣化の原因となります)

 

漆は使い込むほど風合いの増すものですが、使用期間や状態により劣化することも起こり得ます。

その際にはご相談頂けましたら塗直しもお受けいたします。

様々な食器がある中で決してお値段の手頃なものではありませんが、お手入れをしながら長く愛着をもってお付き合い頂けますと嬉しいです。